RECoreでLチカしてみた
縁あっておもしろいデバイスを手に入れたので、ちょっと遊んでみました。 Omniment が作っている RECore という商品で、今年の夏くらいに発売したようです。 ざっくりいえば、「モーターを直接繋げるバッテリー付きマイコンボード」。
マイコンボードといえば、Arduino UNO とか Raspberry Pi が有名どころですが、ロボットに組み込もうと思うと色々とお膳立てが必要です。 モーターを動かすためにモータードライバーを付けたり、バッテリーの保護回路を考えたり・・・
RECore はその辺の悩みを解決してくれるデバイスです。 モータードライバーを内蔵していて、モーターを直接繋いでも大丈夫な専用のIO端子を持っていることに加え、 バッテリーも内蔵しているので、単独でマイコンとモーターを駆動できます。 キャッチコピーの「ロボットの種」という言葉通り、小型のロボット向けのマイコンボードと言って良さそうです。 13,800円と他のマイコンボードよりお高めですが、モータードライバーとモバイルバッテリーが付属していると考えると、極端に高いわけではないと思います。 いくつかのECで取り扱いがありますが、本家とスイッチサイエンスのリンクを貼っておきます。
開封の儀
Apple とか Anker みを感じるシンプルな箱にまとまっています。 Raspberry Pi 3 の箱より少し大きいですね。
中には RECore 本体、USB ケーブル、説明書が入っています。 説明書はありがちなポエムではなく、ピン配置や操作方法など実用的な内容が書いてあります。 Arduino や Raspberry Pi のピン配置は覚えられずに毎回ググっているので、親切だと感じました。 本体はバッテリーを内蔵しているので、Raspberry Pi 3 よりも高さがありますが、基板自体はむしろわずかに小さいですね。 左が RECore、右が Raspberry Pi 3 です。RECore が大きく見えるのは、RECore 自体の高さによる遠近法です。
ARM Cortex を搭載していて、バッテリーは定格 7.2V (10.8Wh) 。 DCモーターなら4個、ステッピングモーターなら2個接続可能で、各1Aまで駆動できます。 バッテリー込みのマイコンボードとして非常にコンパクトにまとまっているので、ちょっとしたロボットを作るのには良さそうです。
開発環境の構築
ARM を積んでいますが、Arduino IDE が使えるので、簡単に開発を始められます。 まず、ファイル>環境設定を開き、「追加のボードマネージャのURL」の項目に以下のURLを貼り付けます。
続いて、ツール>ボード>ボードマネージャで RECore を検索してインストールします。
インストールが終わると、ボードに RECore Series が追加されます。
Lチカ
公式 L チカチュートリアル に従って、簡単なコードを書き込んでみます。
void setup() { } void loop() { if(digitalRead(14) == false){ digitalWrite(13,true); }else{ digitalWrite(13,false); } }
注意点として、書き込む前にちゃんと本体の電源を入れておく必要があります。 Arduino や Raspberry Pi と違って、USB コネクタを繋いだだけでは電源が入りません。 考えてみれば当たり前ですが、私は書き込みエラーになって初めて気がつきました(笑)。
タクトスイッチをぽちぽちすると緑色の LED がついたり消えたりします。成功!
(動画も撮ったけど、直接アップロードできないので、掲載を断念しました。)
感想
簡単と聞いていたけれど、本当に Arduino 並みに簡単に使えて少し驚きました。 Arduino IDE を使える上に、ライブラリも似たようなインタフェースになっているので、使い勝手は完全に Arduino ですね。 Arduino とは違って、ライブラリにモータードライバー関連の機能が追加されているので、自分で Arduino にモータードライバーをつけるよりも開発は楽になりそうです。 公式のチュートリアル が充実しているのも嬉しいですね。
正直、RECore の特徴を生かした使い道がまだ思いついていないけれど、色々と遊べそうなので、しばらくいじってみようと思っています。